ダイワの電動リール「シーボーグ400MM」に難アリ!!

東京湾口・松輪~久里浜沖のワラサ釣りでは、長年愛用しているダイワの船竿「パワーメッシュ剣崎30-240」に昨年9月18日に購入した同ブランドの電動リール「シーボーグ400MM」(指定のPE8号をフルに巻いて7万1820円)とのコンビを使ったが、何と松輪港「成銀丸」の大型船の電源では、デジタル・カウンターは作動するものの肝心なモーターがウンともスンとも言わないトラブルに見舞われた。

不思議な事に隣席の御仁は同社の同クラスの新型リールを使っていたが、こちらはノントラブルでウィ~ン、ウィ~ンと巻き上げていた。ワラサ釣りはタナが32~36mと浅かったので事なきを得たが、これまで水深100mを超す浦賀水道のビシアジ釣りをはじめ、大磯沖のカマスや小田原沖のアジ釣りで乗った遊漁船では正常に作動していた。

松輪港から帰京し、いの一番に購入先の釣具店「フィッシャーマン北葛西店」に持ち込んだところ、同店のバッテリーにはチャンと反応してモーターが回った。店員氏は「恐らく船の電源は電圧が微妙に異なるのでモーターが反応しなかったんでしょう」と言う。

対策としては同じダイワのリチウムイオン電池か、従来からある少し重いバッテリーを購入すれば万全だとか。しかし、普及品のバッテリーは9800円、リチウム電池だと2万円以上の出費が強いられる。しかし、このクラスのリール愛用者の大半は船舶電源を使っているのが実情だ。

同社は近年、“手持ちコンセプト”をテーマに超小型バッテリー(リチウムイオン電池)をセットするコードレスの小型電動リールを売り出しているが、正直いってカワハギ釣りにまで電動を使うのは“行き過ぎ”ではなかろうか。ちなみにスポーツ・フィッシングを推奨する「IGFA」(本部=米国マイアミ)の友好団体「JGFA」(本部事務局=東京・八丁堀の日本フィッシング会館)は電動リールを使った釣果は国際記録として公認しない。

ダイワのライバル、シマノは最近、「探見丸ミニ」と称する腕時計を少し大きくしたようなリスト・ホールド型の魚群探知機を売り出した。これは従来のスタンド・タイプに比べると画期的ともいえる。実は前々回の国際フィッシングショー記者発表会の席上、シマノの島野容三社長と懇談した際に「探見丸のシステムがリール本体に組み込まれたら理想的なんですが……」と水を向けたら「いま研究しているところですよ」と話していたのを思い出した。

その答えが、このミニかもしれないが、近い将来、リール本体に内蔵されるか、それに近いコンパクト化が図れるのは間違いない。パーソナル魚探「探見丸システム」が登場した時、釣り師の間で「あれはオモチャだよ」などと陰口を叩かれた時期もあったが、ベテランはともかく、タナ取りに自信がない人には強い味方になっているようで親機の魚探に同システムを組み込んだ遊漁船も当たり前になってきた。

昔、リョービが釣り具メーカーだった時代、同社のリールは少々重かったが、頑丈な造りで手動リールはもちろん、電動リールも耐久性が抜群だった。これは竿にセットして貸し出している船長も「リョービと富士工業のリールは滅多に壊れないよ」と太鼓判であった。ちなみに当時はオリムピック(後にマミヤOPとなる)、ダイワ、シマノ、リョービの4社が大手釣り具メーカーとして君臨していた。

釣り具業界は西高東低で西日本に有名メーカーが集中しており、マミヤ0Pがなくなった現在、関東勢で大手となるとダイワしかない。生まれも育ちも東京の私は名広報マンだった故西山徹氏(愛称=テツ西山さん)に昔、お世話になった関係もあり、どちらかというとダイワ製品を愛用している。

沖釣り界のカリスマ大塚貴汪プロを起用して新製品のアピールやテレビ番組をスポンサードしている同社(正式にはグローブライド株式会社でダイワはフィッシング事業のブランド)にしては品質管理が行き届いてないような気がする。

今回のトラブルは“トリセツ”に船舶電源からの入力は不備が生じる可能性がある――と表記されていたような気もするのだが、問題は同タイプのリールを隣り合わせで使っていて片や正常、片や異常ではユーザーとして納得できないのだ。

もう一つ、ダイワ製品に対する苦情を言わせてもらえれば、愛用中のスピニングリール「セルテート」の替えスプールが1万円というのは、幾ら付加価値があるといっても無茶苦茶な値段だ。稲村製作所が製造販売していたロディーリール(後年、ダイワが買収)の替えスプールは安価だったし、ABUの「カーディナル」には替えスプールが1個付いていた(国産品でも一部にあった)。

工業製品は高級品ほど儲けが出る。これは釣り具に限った事ではないが、良質安価な製品で釣りファンを増やさないと業界の地盤沈下に歯止めがかからない。その意味で新規の需要が増す東京湾口のワラサ・フィーバーは業界にとっても“福の神”である。

アオリイカのエギング、一つテンヤのマダイ釣りなど、ここ数年、釣りメディアが書き立てて釣り具の販売を拡張している動きもあるが、それはそれで読者が判断するだろう。ただ、ブームを起こす反面、資源の枯渇や自然環境の点で好ましくない傾向も見られる。こうした問題をフリージャーナリストとして大局的に見守っていきたい。

(東京釣り記者会 日本釣りジャーナリスト協議会  会友  森本義紀)
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この記事へのコメント

111
2015年05月08日 11:57
この記事は、船電源の何たるかを分かっておられない様です。隣の御仁は使用出来たとの事ですが、はっきり言って、「船電源は安定しない」と言う事を分かっておられない様です。それなりの発言力が有る様な方が、この様な発言をされるとは・・・
222
2015年11月01日 17:11
同感です。
リールの問題ではありませんね。
自分は船電源を一切信じていません。
バッテリーを持って行きましょう。

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